ヴィレッジ・シンガーズ / バラ色の雲
Village Singers / BARAIRO NO KUMO
LL-10032-JC
★ 松井伸一さんの今週のポピュラー・ベストテン ★
第1回ランキング 6位
※ 番組スタート当初は日本のGSもベストテン入りしていた
2023年4月18日
LL-10032-JC
★ 松井伸一さんの今週のポピュラー・ベストテン ★
第1回ランキング 6位
※ 番組スタート当初は日本のGSもベストテン入りしていた
2023年4月18日
BR-1798
★ 松井伸一さんの今週のポピュラー・ベストテン ★
第1回ランキング 7位
2023年4月18日
RPL-2115
★ 松井伸一さんの今週のポピュラー・ベストテン ★
第1回ランキング 8位
「マイ・ベスト・フレンド」ジェファーソン・エアプレイン
B面は「ホワイト・ラビット」(アメリカとはAB面が逆)
2023年4月18日
2023年4月18日
2023年4月18日
★ ラジオ界のレジェンド 松井伸一さんに捧ぐ パート3 ★
松井伸一さんはCROSS FMの開局からプロデューサーとして尽力されましたが、2004年にプロデュース業を離れ、喋り手として復活されることになりました。最初に手がけられた番組がCROSS FMの「CROSS SUNDAY VIEWS」でした。「今朝も数ある番組の中から、CROSS SUNDAY VIEWSをお選びいただき有り難うございます。」で始まる音楽番組、待望のDJ松井伸一復活!でした。企画・選曲全て松井さんご自身によるもので、アシスタントDJ兼ミキサーの鶴田弥生さん、ADの阿部純子さんが一緒に「Dobbのロック塾」を制作していたラジオ仲間だったこともあって、「CROSS SUNDAY VIEWS」のヘビーリスナーとして応援していました。阿部純子さんはその後現在に至るまで「Street Noiz」のディレクターを務めています。今でもよく覚えているのが、松井さんが特に好きなアルバムとしてカーペンターズの『ナウ・アンド・ゼン』を特集して下さったことです。「今週のポピュラー・ベストテン」はどちらかというとロック寄りの番組で、僕が当時一番好きなグループはカーペンターズですと言うのが、何となく肩身が狭いような思いをしていました。ところが実は松井さんも当時からカーペンターズを高く評価しておられたことを、その時に知りました。その点はディレクターだった岸川均さんについても同様で、当時から岸川さんには怖い方という印象が強く(実際にはとても優しい方でした)、やはりロック寄りの方というイメージだったのですが、実は大学時代にグリークラブに所属しておられた影響で、美しいメロディーを持ったコーラスグループが大好きだったそうです。番組がスタートした頃の岸川さん一押しのグループは、ビー・ジーズだったと松井さんからお聞きしました。
2008年にCROSS FMの経営が替わりました。その頃に僕は松井伸一さんに往年のヒット・チャートを紹介する番組をやっていただきたいと思い、何度も何度も番組企画書を書き直し、松井さんにご出演をお願いしたことがありました。実は松井さんはその頃ラジオ界からの引退を考えられており、僕の申し出は辞退されました。とても残念でしたが松井さんのご意志を尊重し、無理に押すことはしませんでした。しかしそれから間もなくして、今の「Street Noiz」の立ち上げに当たった方々が動き出していたのです。僕は知りませんでしたが、「ベスト・オブ・松井伸一」をテーマにした音楽番組を作りたいと、松井さんに強くお願いされたそうです。松井さんも一度は決意された引退を撤回し、新たな番組制作への決意を固められたようです。それが今の「Street Noiz」であり、松井さんは入退院を繰り返しながらも、生涯現役DJを全うされました。1回目の放送から放送局名を間違えたり、リモート出演の途中で宅配便が届けられたり、いきなりトイレに立って居なくなったり、いろいろとお茶目な松井さん全開でした。局の他の番組も総出で松井さんに対するリスペクト溢れる選曲やコメントを届けたり、局の壁を越えての様々な共演が実現したり、福岡出身の有名ミュージシャンの方々がみんな僕と同じように松井さんの番組を聴いて育っていたり、松井さんが発信された音楽の輪が限りなく拡がっているのを、まさに実感しています。「Street Noiz」に関しては現在も継続している番組であり、多くのファンを掴んでいる番組ですので、敢えて僕が色々と申し上げるまでもないでしょう。
まだコロナ禍となる少し前に、音楽雑誌ミュージック・ライフの2代目の編集長だった、水上はるこさんが現在は北九州市にお住まいで、北九州の門司で水上さんのトークイベントを開催しようという企画が立ち上がりました。ゲストのブッキングを依頼された僕は、真っ先に松井伸一さんのお名前が浮かびました。水上さんにお聞きすると松井さんとはかなり以前にお逢いしたことがあるとのことで、松井さんにもご出演を快くご承諾いただきました。2020年2月8日に門司のブリックホールで、水上はるこトーク・ライブ『ロックの熱い風』ゲスト:松井伸一という豪華な企画が実現しました。実は準備の大事な時期に僕は体調を崩してしまい、充分な動きが出来なかったのですが、当日はお二人の貴重なお話がたっぷりと聞けて、満員となった会場のお客さま達にもとても喜んでいただきました。いずれ第二弾をお願いしようと考えていたのですが、その後すぐにコロナ禍となったり松井さんが入院されたりで、遂に実現に至ることは叶いませんでした。
小学生の頃からずっとヒット・チャートを追いかけて来た僕にとって、福岡のラジオ業界で特に尊敬する方が三人いらっしゃいます。KBC「今週のポピュラー・ベストテン」の松井伸一さん、RKB「ペプシ・ポップス・タイム」の井上悟さん、FM福岡「FMポピュラー・ヒット・パレード」の竹内出さん(べーさん)です。かねてからこのお三方に集まっていただいて、福岡のヒット・チャート番組に関するイベントか特番が出来ないものかと考え、竹内さんに相談したことがありました。すると「出来なくはないけど、やろうとする人が居ないだけです。あなた(僕のこと)やって下さい!」と言われました。それからずっといつかはやりたいと思い続けていましたが、とうとう実現出来ずじまいでした。しかしながらお三人のうちの、それぞれお二人ずつの共演はこれまでに既に開催されています。
2013年には松井さんと井上さんの夢の初共演となるイベントが開催され、その様子がラジオでも流れました。松井さんは与えられたランキングをわかりやすく紹介されるタイプ。井上さんは自らランキングの制作を担当され、葉書リクエスト・主要レコード店の売り上げ・海外の動向などに加えてディレクターのセンスも反映し、時代の一歩先を行くランキングの紹介に尽力されました。共演当日は井上さんは1967年の番組の年間チャートのデータをお持ちになっていましたが、それに触れる機会が少なくちょっと残念そうなご様子でした。井上さんが「なんだか雑談みたいになってしまいましたね。」と言われると、松井さんは「いや、雑談だから良かったんですよ。」と返されました。ランキングに対するお二人の対照的な姿勢が興味深かったです。
また松井さんと竹内さんは、お互いの番組の中で何度か共演されました。「Street Noiz」に竹内さんがゲスト出演された際に、僕は番組宛に「福岡のラジオ界の二大巨匠の夢の共演おめでとうございます!」とメッセージを送ったところ、お二人は「巨匠と言われるようになっちゃあおしまいだ。我々もあなた(僕のこと)と同じ(音楽の魅力を発信する)立場の人間なんですよ。」と返してくださいました。僕も松井伸一さんをはじめ、ラジオ業界・音楽業界の諸先輩方から教えていただいた音楽の素晴らしさを、後世に継承していく役割を担って行こうとの思いを新たにしています。
あらためまして、ラジオ界のレジェンド松井伸一さん、本当に本当に有り難うございました!
中嶋ひろ志